久しぶりにおもしろい映画を観た。
いわゆるハードボイルドものなんだけど、情けない人間から悪人まで、様々な人物が登場する中、ダサイ人間が1人も出てこないのだ。
とにかく遠藤憲一が格好いい!!
そして、監督のきうちかずひろ(劇画作家)にとっては、19年振りの映画らしいけど、ムダなシーンが1つもなく、まるでベテラン監督が撮った作品のように感じられた。
昔からハードボイルド小説や映画が好きで、レイモンド・チャンドラーやダシール・ハメットをよく読んだものだが、いかんせんどれも日本語訳がしっくりこなかった。
この種のもので良かったと思えるのは、唯一、ロバート・ミッチャムの映画『さらば愛しき女(ひと)よ』ぐらいのものだ。
ある人が、ハードボイルドを日本語に訳すとしたら、それは『やせ我慢だ!』と上手いこと言っていたが、今日この映画を観て自分なりに気付いたことがある。
それは、ハードボイルドとは『奥の奥に隠れた優しさ』なのではないか、と言うことだ。
引用元:http://out-and-out.jp/